純米大吟醸八海山 雪室貯蔵三年は雪室貯蔵用として特別に仕込み、2013年に開設した「八海山雪室」の専用タンクで3年間熟成させた純米大吟醸酒です。
新潟県魚沼地方は2〜3mもの雪が降り積もる日本屈指の豪雪地帯。
長く厳しい冬が続く雪国の暮らしにとって、時にやっかいな存在にもなる雪ですが、先人たちはその雪の力を活かした雪国独特の暮らしや食文化を育んできました。
そのひとつが「雪室」であり雪国の人たちの知恵と工夫から生まれた「天然の冷蔵庫」です。
現代のような冷蔵庫がなかった時代、年間を通して低温を保つ「雪室」は、野菜などを保存するだけでなく、野菜や食品を冬の凍結から守り、夏は雪や氷を売るなど、生活の糧にもなりました。
2022年男子プロゴルフの伝統的大会であるマスターズ開催前の恒例行事、歴代の優勝者たちだけが出席できる「チャンピオンズディナー」の席で、初めて日本酒が提供されました。
ホスト約は前年のチャンピオン、松山英樹選手。
選ばれたお酒が、「純米大吟醸 八海山 雪室貯蔵三年」です。
「八海山雪室」は冬の間に降り積もった約1,000トンもの雪を蓄えることで1年を通して3度前後という低温高湿な環境が安定的に保たれています。雪室の環境が様々な食品に優れた貯蔵効果をもたらすとして改めて見直されておりますが、日本酒も雪室に貯蔵することで、荒々しさや角がとれてまろやかになるといわれております。
日本酒は常温で長期貯蔵すると香りや味わいが崩れてしまうと敬遠されてきましたが、雪室の安定的な環境により、3年という長期間の貯蔵が実現し、雪室貯蔵特有のまろやかな味わいが生まれました。
こうやって黒い汚れが出てくるのは、雪が大気中の汚れを吸収するからです。
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